落書き。

1107_sentou


ほかにおばあやんが一人いるだけの、ほぼ貸し切り状態でした。
お気楽極楽!

入浴中。ずいぶん長く忘れていた事を思い出した。

そういえば、浪人時代。
思う様に絵が描けなくて辛くてぼっこし凹んだ時には、帰り道に一人、名古屋・今池のスオミの湯へ良く寄っていたなぁ、と。

治安のいまいち宜しくない場末臭ただよう繁華街の中、少しノッポな長細いビルの中に、スオミの湯がある。

これとて開放感がある素敵な湯でもないし、めちゃくちゃ安いわけでもない。
最上階の露天風呂を見上げても、四角い小さな空しか見えない。
客層は昔からこの土地に住んでいる婆ちゃん連中や、これからご出勤かと思うイワクつきの姉ちゃんばっかだった。男湯にいたっては、ハッテン場とも聞いた。

でもこの寂れたネオンの街と住宅街のど真ん中で、風呂に真っ裸で入ってる。
そんな妙な非現実的感が好きだった。
たくさんの水も好きだった。
予備校帰りに住み慣れた家でもない、友達もいない、家族もいない場所で風呂に入る、ちょっとしたアクション。

今日一日のダメな自分に「終わり!」って、
経絡に針をうって流れを変えるような
そんな行いだったのかもしれないなぁ。

四角い空見上げて、泣いた時も少なくなかったからね。

上京する際、そんな浪人時代に描いて褒められてとっておいた木炭デッサン等のほとんどを捨てた。
今の言葉でいう、断捨離(だんしゃり)ってやつか。
ただ物を捨てた、じゃなくて
その物を描いていた時の自分にサヨナラできたような。
今の自分には必要無い、と笑顔で言えるような。

ようやく、なにかひとつ。自分の中で乗り越えて、許せて、前に進めたのかもしれないな。

IMG_1585


長かったな。そんなモンかな。もう34だよ。
周りの友達たちは結婚して子供産んで母親してるよ。
19歳の頃の私、今の私を見てどう思う?

美味いビールが飲みたくて、湯上がりのイチゴ牛乳を我慢して家路へつく道すがら、そんな事を考えたりした。